2012年9月10日号
オラトリオ「日蓮聖人」歌う
茂原市本山藻原寺(持田日勇貫首)ではオラトリオ(宗教的音楽劇)「日蓮聖人」を歌うための発会式を8月5日に行い、60人を超える参加者が集まった。
オラトリオ「日蓮聖人」は、故・黛敏郎氏が作曲を手がけ、日蓮聖人第七百遠忌共同記念事業の一つの音楽部門で企画制作されたもの。黛氏は当時「涅槃交響曲」等を発表し、仏教に深い関心を抱いていた。作詞は、日蓮聖人を讃仰敬慕し、小説「日蓮聖人」を著した詩人の故・西川満氏が抜擢され、満4年の歳月をかけて、昭和56年に完成した。今回再演となったのは、持田貫首が藻原寺第二祖日向上人の第七百遠忌報恩記念事業の一環として熱望したことによる。
スコアは明治近代美術館に寄贈されており、それを写すところから始まった。パートごとのスコアから全体のスコアを起こすという難作業をしなければならなかったが、茂原交響楽団協力のもと、ようやく楽譜が完成するに至った。
発会式では今後の練習計画について話し合われ、その後にオラトリオ「日蓮聖人」が録音された初演を聴いた。今回合唱指導を担当する指揮者は、「来年行う演奏により、この作品が今後どのような生命力を持って生きるのかは我々にかかっている」と述べ参加者を激励した。
再演の1回目は平成25年10月6日茂原市民会館、2回目は平成25年10月14日すみだトリフォニーホール(東京都墨田区)を予定している。
