日蓮宗新聞

2011年2月1日号

阪神淡路大震災第十七回忌追善法要

“支えあう心”を次世代に語り継ぐ

本泉寺で追
法要 兵庫東宗務所

 【兵庫東】宗務所(清水教信所長)は阪神淡路大震災第十七回忌追善法要を1月17日、神戸市本泉寺(中井教雄住職)で厳修し、僧侶檀信徒ら約200人が参列した。
法要に先立ち、青年会(鈴木康照会長)の行脚隊が中央区本妙院(大塚寛住職)から法要の会場に向けて行脚。途中、大半が全半壊となった大日通商店街や王子公園を通り、犠牲者の魂に力強い唱題の声を轟かせた。
行脚隊の到着を待って行われた法要では清水所長が導師を務めた。清水所長がご法前で表白文を読み上げると参列者が6,434人の物故者に幡水香を捧げ、同時に副導師から霊簿が読み上げられた。また、朝勤中に倒壊した本堂の下敷きになり犠牲となった心龍院日禮(岩田随教)上人に対しても第十七回忌の供養が捧げられた。
管区では震災で多くの檀信徒が犠牲となり、各寺院でも甚大な被害を蒙った。管区一丸となって僧侶一人ひとりが同じ思いでこの法要に臨む一方、16年経っても未だ再興の目処が立ってない寺院も存在する厳しい現実もある。清水所長は挨拶で「黙祷するだけでなく、私たち日蓮宗の信徒はお題目を唱えて犠牲者に成仏していただかなければならない。同時に残された私たちもお題目によって安穏な社会、安穏な未来を築かなければならない。それが生かされている私たちの使命である」と参加者に呼びかけた。
法要の第2部では「死ぬまで生きる」という講題で新間智孝師(神戸市妙法華院住職)が講演。震災時に地区の遺体安置所となった本泉寺で、当時を振り返りながら生きる喜びを訴えかけた。

兵庫東部日蓮宗青年会
兵庫東部日蓮宗青年会(鈴木康照会長)は17日未明、神戸市中央区の東遊園地で行われた「阪神淡路大震災1・17のつどい」に参列した。
このつどいは犠牲者に慰霊と鎮魂の祈りを捧げ、震災から生まれた“絆”“支えあう心”を次世代に語り継いでいくため同市などの主催で毎年開催されている。メッセージが書き込まれた竹灯籠が「1995 1・17」の形に並べられ、当日早朝5時ごろから次々と点灯された。
青年会では毎年この式典に参列しており、今年も地震発生時刻の午前5時46分に参列者と共に黙祷。その後、読経と唱題を行い、第十七回忌の回向を捧げた。
この冬一番の冷え込みとなったが約5,000人が参列。青年会の唱題の声に自然と手を合わせる姿もあった。遺族の姿も多く「なぜ助けられなかったのか、今でも悔やまれます。犠牲者の分まで一生懸命生きなければ」と目を潤ませていた。
続いて青年会は、神戸市内の特に被害が大きかった被災地をまわり、各地で回向を行った。
はじめに長田区にある新湊川公園で、犠牲となった高齢者154人の名前が刻まれる慰霊碑前で読経。御蔵北公園では、120人が亡くなった場所を示す地図が刻まれたモニュメント「鎮魂」に向かって回向を捧げた。震災の大火で焼け残った電信柱も残されており、人々の憩いの場所であるとともに、震災を語り継ぐ公園となっている。
一緒に手を合わせた自治会のメンバーは「毎年お寺さんが来てくださるのを待っています。これからも試練を乗り超えながら、犠牲者のやり残したことをやる、これが残された者の使命です。私たちは生かされているのですから」と話していた。

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新年のご挨拶。

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