2010年12月10日号
サンノゼ妙覚寺別院30周年 日蓮宗開教布教センター20年
記念法要盛大に
米国カリフォルニア州サンノゼ日蓮仏教会妙覚寺別院(松田真光主任)の創立30周年記念法要が10月31日に営まれた。お祝いに駆けつけた開教師・国際布教師は、仏教と無縁だった土地で血のにじむような苦労を重ねてきた年月をふり返り、法華経・お題目の種子が、人々の幸福と世界の平和となって花開くよう願い、さらなる布教に意を新たにした。
30年前、日蓮宗にとって全くの無縁の土地だった米国カリフォルニア州のサンノゼ市。その地に日蓮聖人御入滅700遠忌の報恩事業で、広宣流布の祖意に応えようと、当時、京都本山妙覚寺貫首だった及川真学(本妙院日修)上人が、海外布教の一拠点としてサンノゼ妙覚寺別院を建立。以来、30年の月日によって妙法の苗も一年一年と少しずつ大きくなったサンノゼ妙覚寺別院で創立30周年記念法要が10月30日に行われた。現地や他州寺院からのメンバーをはじめ東京や広島からの団体参拝者、別院と交流する少林寺拳法やサンノゼ剣道の関係者、東京都西部宗務所管内の僧侶ら約300人がお祝いに駆けつけた。
別院では30周年の記念事業として、創立時、本山妙覚寺から安置された等身大の祖師像が作成から200年以上の年月が経ち、頭部及び本体に剥落が見られたため、今回立正大学文化財修復研究室によって修復が実現、また20周年の記念時に出版し、絶版になっていた『蓮の実』が再版された。
午前10時、はじめに今回再版された『蓮の実』を妙覚寺別院前主任の松田龍紹師の弟子のマコーミック龍英師がご宝前に奉納、また二服献茶された。
次に当別院が開設する「たちばな学園」及びダーマスクールの児童ら約40人が献華・献香・献灯を行い、ご宝前が荘厳され、導師の別院理事長・及川周介師(東京都新宿区常圓寺住職)、副導師の矢嶋泰淳東京都西部宗務所長、金井勝海北米開教区長、平井智親開教布教センター所長、松田真光別院主任、式衆の世界開教師並びに東京都西部管内修法師が昇堂し、法要が始まった。
法要中、英語で三帰依文を唱えながら、参加者全員で散華を行い、色とりどりの散華が堂内に舞った後、修復された祖師像の開眼祈祷が稲荷泰雅修法導師並びに西部修法師によって営まれ、力強いお経と木剣の音が堂内に響き渡った。奉告文、自我偈、代表焼香の後、僧侶檀信徒一同、声高らかにお題目を唱え、創立30周年を祈った。
その後、渡邊照敏宗務総長の祝辞を駒野教源総務局長が代読し、松田主任は「お寺での行事を通じて、数え切れないほどの人々に出会いました。これからもそのご縁を大切にして、親交を深めていきたい」と挨拶。最後に及川理事長が参列した大勢の檀信徒に対して、お礼の言葉を述べ、記念法要を終えた。
本堂前での記念撮影後、隣接する専精館で昼食会が開かれ、駒野局長、及川理事長、松田主任によって鏡開きが行われ、神蔵義一師(東京都法妙寺住職)の乾杯の発声によって、祝杯が交わされた。
また、前日には近隣のホテルで記念晩餐会が開かれ、和やかなムードで親交を深めた。