2010年12月1日号
美輪明宏さんの特別講演会「生きやすい生き方」
大本山池上本門寺で開催
歌手の美輪明宏さんによる特別講演会「生きやすい生き方」(日蓮宗宗務院主催)が11月17日、東京都大田区の大本山池上本門寺(酒井日慈貫首)で開催された。5000通もの一般応募の中、抽選に当たった人を含め400人の聴衆が訪れた。
75歳となった今も年間150もの舞台をこなし、執筆活動などさまざまなジャンルで活躍している美輪さんに「心が窮屈になっているこの時代を生きる人々にメッセージを」との思いでこの講演会が実現した。
美輪さんは講演で、法華経は自らが経験することによって人の悲しみや痛みを知り、慈悲の心を養う自力の教えと述べ、力をもらおうとするのではなく与えようとすれば枯渇した井戸にも水が湧いてくるものと語りかけた。
講演終了後、ほとんどお寺に来る機会がないという聴衆からは「南無妙法蓮華経を唱えると心の優しい部分が増えると聞いて、私もやってみたいと思った。世の中で起こっていることを知り、自分の足で人生を歩いていきたい」との声が聞かれた。
講演会前には、美輪さんと40年来の親交がある酒井貫首との対談も行われ、いのちや信仰について語った。