2009年11月10日号
立正大、創部61年目悲願の初V
『みんなの力が一つに』どん尻から歓喜の頂点へ
立正大学の各種研究やスポーツ振興を助成する予算をもうけ、宗門でも応援している立正大学野球部(伊藤由紀夫監督)が創部61年目にして悲願の東都大学野球1部リーグ初優勝を遂げた。東都大学野球は現在21大学、4部リーグで構成されている。優勝を決めたのは10月28日の対青山学院大学戦。勝ち点を4として王座に輝いた。前季大会では最下位だった立正大。チームが一丸となって掴んだドラマチックな初優勝となった。今月14日からは全国の連盟代表大学が集まる明治神宮大会に出場。ナインは初の晴舞台にむけて調整をすすめいている。
優勝を決めた試合、4年生の小石博孝投手が先発マウンドにあがった。試合が動いたのは6回。一番・黒葛原祥選手がライト前にヒットし、続く二番・中嶋辰也選手がレフトスタンドにホームランを放ち2点を先取した。9回には連続スクイズで2点を追加。守っては小石投手が練習試合も含め初めての完投、そして完封という見事なピッチングを披露し、4対0で勝利した。
また3年生の南昌輝投手が最高殊勲選手と最優秀投手の2冠を受賞し、決勝点を演出、決めた黒葛原選手と中嶋選手がベストナインに選出された。
試合後、立正大学内での優勝報告セレモニーで祝福されるなか小石投手は「みんなの力が一つになり、いい試合になりました。仲間と応援してくれた人たちのおかげで最後まで落ち着いて投げることができました」と喜びを語った。
以前、伊藤監督は本紙に「一部の座を守ることではなく、一部で優勝することが目標。手応えは感じている」と語り、その手応えが監督就任17年目の優勝ウイニングボールになった。
立正大学野球部初優勝への61年は苦難の道だった。2部では8度の優勝を経験し、1部に何度もはい上がるも、強豪相手になかなか優勝旗を手にすることができなかった。今春は経験の多い4年生選手が中心となり優勝を狙ったが最下位に終わり、入れ替え戦で首の皮一枚をつないだ。今回の秋季大会では気持ちを改め五連覇を達成していた東洋大を破り栄冠を手に入れた。
ナイン一同に「ぜひ、応援に来て下さい」と明治神宮大会での日本一を誓っていた。