日蓮宗新聞

2009年9月1日号

最上稲荷教が日蓮宗所属に

最上稲荷教(稲荷日應管長)の日蓮宗所属辞令交付式が7月24日、東京・大田区の日蓮宗宗務院で行われた。
最上稲荷教は、岡山県妙教寺(貫首=稲荷管長)を総本山とする教団で、日本三大稲荷の一つ。昭和29年7月24日に先々代の稲荷日宣師のもと日蓮宗から独立したが、僧侶の高齢化による後継者不足や修行・育成問題など考慮し、再び日蓮宗に所属することとなった。
これにより、最上稲荷教に所属していた20の被包括法人・231人の僧侶のうち、8法人・58人の僧侶が日蓮宗に所属することになった。最上稲荷教は今後、解散を迎える予定。残りの法人は単立となり、法類的組織をつくる。
小松浄慎宗務総長は挨拶で、「『立正安国論』奏進750年という節目の年に、われわれ日蓮宗は大きな力を賜りました。われわれは、所属した法人が包括法人日蓮宗になにができるのか、ではなく、逆に包括法人日蓮宗が、所属している各法人に何ができるのか、という部分を考えていかなければいけない。日蓮宗でよかったと思っていただけるような包括法人でなければならない。大いにお題目を唱え、手を取り合って、教団拡張を目指し、世界に向けてお題目を発信していきましょう」と語った。
法人審議会の本間皓司委員長、褒賞審議会の富山慈峰委員長、濱田壽教中四国教区長の祝辞の後、稲荷管長が挨拶した。
「半世紀を経て振り返ってみると、教団としての使命は既に果たし終えた、というのが実感です。そもそも妙教寺は、池上本門寺16世・日樹上人の高弟・日円上人が再興されたもの。日蓮大聖人を祖師として法華経を読誦し、誠を捧げてまいりました。その400百有余年を考えますと、日蓮聖人の教法を仰ぎ奉ることに、なんら異同を覚えるものではございません。“一天四海皆帰妙法”のもと、次代を担う人材育成のために、また地域社会貢献の積極的展開のために、転宗の決議をいたしました。今後は立正安国の顕現を目指し、大聖人の教法を体得し、その広宣流布に異体同心で邁進する覚悟です」と抱負を述べた。
その後、質疑応答の場が設けられ、稲荷管長が応じた。
「果たし終えた使命」とは何か、との質問に対しては、「社会貢献」と答えた。今の体制では社会貢献にも限界があり、その限界を超えるために日蓮宗所属という手段をとった、とした。
また、最上稲荷教が独自にもつ加行所の位置付けについては、「日蓮宗の公認を求めるつもりはない」とした。
昭和29年の離脱時、日蓮宗の宗務総長は小松総長の師父・小松浄祐師だった。今回の帰属時にまた小松総長とあって、日蓮宗と最上稲荷教は深い縁があったようだ。

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新年のご挨拶。

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