2009年6月10日号
マレーシアペナン島 一念寺で移転開堂天童音楽大法要
“異体同心”信徒の絆いっそう固く
マレーシア・ペナン島にある一念寺で4月26日、移転開堂天童音楽大法要が営まれ、台湾、クラン、ジャカルタ、シンガポールなどから参列した信徒約200人が新道場を埋め尽くした。
ペナン一念寺は、平成14年に日蓮宗として認可を受け、ペナンのグリーンレイン地域のビルにある一室を使用し、布教活動、社会教化活動を展開。一念寺を拠点にマレーシア国内、ジャカルタ、シンガポールと活動は広がり、信徒の増加に伴って新しい拠点を必要としていたところ、信徒のMr. Ng Kim Fatt(ウンキムファット)さんから寄付を受け、ペナン中心部・ジョージタウンの近くにあった四階建ての工場を新一念寺として活用することを決定。他の信徒からも多くの寄付が寄せられ、建物内外を改装して新しいペナンの新道場開堂に至った。
大法要は、小松浄慎宗務総長の名代として日蓮宗宗務院の齊藤憲一伝道部長が導師を務め、東南アジア新開教地担当の野田寛行開教師を副導師、同開教地副担当の川口智徳開教師を式衆に営まれた。
午前9時半、僧侶によるリボンカットで盛大に幕が開かれ、午前10時から大法要。天童祭文は現地信徒の男の子と女の子が英語と中国語で読み上げ、齊藤伝道部長による奉告文が奉読されると、通訳された紙を目で追いながら感涙にむせぶ信徒の姿があった。
その日の夜には、披露宴が盛大に行われた。はじめに齊藤伝道部長が祝辞を述べ、各地方から駆けつけた信徒を代表して各寺院の理事長もお祝いの言葉を述べた。
各祝辞の中には“異体同心”という言葉が出ており、国と言葉は違うけれども、同じ東南アジアの日蓮宗信徒という固い絆・結束力が誓われ、今後もより絆が深まるよう努めていくことも約束された。
ペナンの信徒は、多くの人々の支えで今回の開堂法要を成功で終えたことに、深く感謝の気持ちを表していた。
最後の挨拶の中で齊藤伝道部長は、東南アジアにおける日蓮宗の未来は明るいと語った。