2009年6月1日号
新潟県本山村田妙法寺 第64世小林教一晋山式
【新潟西】長岡市村田の本山妙法寺で第63世長谷川日城師の退山と第64世小林教一師の法燈継承の法要式典が4月26日に執り行われた。これには井上瑞雄総本山身延山久遠寺総務をはじめとした来賓のほか、全国各地から関係僧侶と檀信徒あわせて約350人が参列した。
この日はあいにくの雨模様となったが、正午の花火を合図にお練り行列が総門を出発。途中稚児27人が合流し記念撮影のあと、行列は境内へと歩を進めた。ここで小林新貫首は駕籠に乗り換え本堂へ向かい、長谷川前貫首が一行を温かく出迎えた。
法縁の本山堀之内妙法寺有縁の僧侶を式衆とした法要が終わり、退山の挨拶に立った長谷川前貫首は、涙で言葉をつまらせながら本山を預かった重責を振り返り、「法悦感謝極まりなし」と参列者たちに御礼の意を伝えた。
その後、来賓6師による祝辞では、社会教導師や地域活動の分野でも経験豊富な小林新貫首の就任に期待を寄せ、妙法寺のさらなる寺門興隆を願う言葉とともに、長年に亘り檀信徒教化と山内整備に力を尽くした長谷川前貫首の功績が讃えられた。
当日は小林新貫首の自坊であった東京都・世田谷大蔵の妙法寺と生家である糸魚川市経王寺(脇村教誠住職)からもバスで関係者が参列に加わった。小林新貫首は「本日は私の有縁の多くの方々とともに素晴らしいお題目を唱えることができ嬉しく思います。より外に開かれた本山であることを目指して大任を果たしたい」と就任の決意を語った。
妙法寺は六老僧の一人弁阿闍梨日昭上人を開山に仰ぎ、徳治2年(1307)この地の領主であった風間信昭によって創建。総門(黒門)・二天門(赤門)や七面堂・千仏堂を備える荘厳な佇まいを残し、北越法華の中心道場として今日まで法灯が継承されている。