2009年5月20日号
伊豆法難750年前会法要
【静岡東】日蓮聖人四大法難の一つ、伊豆法難が来年、750年のご正当を迎えるのを前に、5月12日、法難の地である静岡県伊東市川奈蓮慶寺(田中智海住職)で「伊豆法難750年前会法要」が行われた。
導師には霊跡本山佛現寺貫首で、伊豆法難750年報恩奉行会総裁である板垣圭祐師。副導師には、望月本映山静教区長をはじめ、静岡東部宗務所(星野是高所長)管内の役職各師。式衆には同管内の僧侶総勢30余人が出座し、500人の参加者とともに、伊豆法難750年を期して、宗祖に対しての報恩感謝の誠を捧げた。檀信徒・未信徒に伊豆法難を通じて、知恩報恩の大切さ、最終的には、お題目を受持してもらえるよう、全僧侶一丸となっての運動がいよいよ本番を迎えた。
当日は雲一つない晴天。午前9時、日蓮聖人が川奈の地で30日余り船守弥三郎夫婦のお給仕を受けられた海岸近くの御岩屋を、田中住職を先頭に聖人像を乗せた御輿が、蓮慶寺総代役員達にかつがれて川奈港まで移動した。
そして、そこから船に乗せ、俎岩(まないたいわ)に立つ聖人像を遥拝。同時に参加者達も別の船に乗って俎岩の日蓮聖人に手を合わせ、声をかぎりにお題目を唱えていた。
のべ23艘の船で、参加者500人全員が俎岩へ大聖人をお迎えに行くことができた。ある参加者は「私は船が弱いので波が高かったら、残念ですがやめようと思っていました。だけど今日は湖のように静かな海でありがたいです」と涙を見せていた。
蓮慶寺本堂での法要は午前11時から営まれ、堂内外に一杯の参加者。聖人へ報恩感謝の唱題の声は、約1キロ離れた川奈の浜にも届いていた。
静岡東部宗務所では昨年9月、「伊豆法難750年報恩奉行会」を結成。総務・企画・広報・会計の5部と総裁室の6つの担当に分かれ、総勢70余人の僧侶が核となって、本年から通算3年間の活動を盛りあげる計画。
4月6日には、管内修法師会(新谷智覚会長)の総会が伊東市・本山佛現寺本堂で開催され、会員30余人が出席。伊豆法難750年報恩奉行会の3年間の活動の目標達成を仏天に祈る法華経総要品読誦会を行った。力強い声と澄みわたる木剣の音に、必ず奉行会の活動が実りあるものとなることを予感することができた。
その後、市内旅館に会場を移動し、会議と懇親会が行われた。
管内撃鼓伝道隊(森川秀文隊長)では、3年間に管内全寺院・教会・結社をすべて唱題行脚する計画を発表するなど、伊豆半島全域では、お題目の輪が大きく、そして力強く広がり始めた。
