2009年4月1日号
カンボジアに小学校完成
アジア仏教国の支援活動をしているNPO法人T・M良薬センター(小野文珖理事長)の和田龍昌師(大阪府寳樹寺住職)は、昨年カンボジア国タケオ州アントマイ村に小学校を建てることを発願し、現地の小学生と住民等で地鎮式を行った。
今年3月5日、お寺の境内地に真新しい校舎がまぶしいアントマイ・サッダルマ・リピサーラ小学校(=妙法学校)が完成。小学生と村人約1000人が参列して落慶式が営まれた。
朝10時、首都プノンペンから車で約2時間をかけて到着した和田師一行を、笑顔の子どもたちがカンボジアと日本の国旗を手に出迎えてくれた。乾期のカンボジアは38度と猛暑で、校庭に張られたテントで式典が執り行われた。カンボジア僧侶が読経し、校舎正面でのテープカットでは、和田師を導師に法楽加持を行うと、参列者は昨年の地鎮式以来の和田師の力強い木剣に見入っていた。
その後、各教室で待つ子どもたちに、日蓮宗大阪寺庭婦人会(有吉克子会長)から制服が贈られた。同会では平成9年からバザーを行い、浄財でラオスの子どもたちなどへの支援活動を行っており、今回は昨年現地に同行した和田夫人のカンボジア小学校支援の意向に賛同し、同校に通う約400人への制服寄贈を決めた。
有吉会長は「寺庭婦人として次世代を担う国内外の子どもたちへ支援活動を行ってきました。今回はカンボジアの子どもたちに意義ある手助けができ、会員一同喜んでいます」と語っていた。
子どもたちはうれしそうに真新しい制服を着け、「オックン・チュラ(どうもありがとう)」と和田師にその姿を披露していた。
夕方、和田師ら一行は宗教省ミン・キン大臣と会見。「これからも日本と同じ仏教国であるカンボジアの子どもたちのために支援活動を続けていきたい」と語ると、大臣も「今後もよろしくお願いします」と応えていた。
小学校校舎の正面には「日本仏教 日蓮宗 寳樹寺 T・M良薬センター アントマイ妙法学校」と、ローマ字とクメール語で書かれたプレートが掲げられている。
また3月7日には、群馬県藤岡市の小中高校生がT・M良薬センターの仲介によってタケオ州モハーリー村に建てた「群馬藤岡小学校」の開校式が行われた。同市の小中高生が平成17年からアルミ缶・プルタブなどリサイクル資源を回収した資金によって建立したもので、開校式には高校生代表が参加し、サッカー教室で交流を深めた。