2008年3月10日号
第787回宗祖御降誕会法要
800年へ協力呼びかけ
宗祖日蓮聖人ご生誕の霊場として全国からの参詣者が絶えない、千葉県鴨川市大本山誕生寺(石川日貫首)で2月16日、第787回宗祖御降誕会が営まれた。この聖日を日蓮聖人御降誕そ聖地で祝おうと、地元をはじめ全国各地から約800人の檀信徒らが参列した。
午前11時、高々と掲げられた玄題旗を先頭に日蓮聖人のご幼像を乗せた神輿と共に、僧侶檀信徒が宗門史跡両親閣妙蓮寺(上村貞雄住職)を出発。一行は誕生寺までの小湊町内をお題目を唱えながらの練り行列を行った。沿道の参詣者らに見送られた一行は、誕生寺祖師堂前に到着。法味言上を行い、ご幼像が遷座された。
午後1時からは、誕生寺祖師堂で787回宗祖御降誕会法要が石川貫首を導師に営まれた。法要中、石川貫首が慶讃文を読み上げ、読経のなか焼香が行われた。
その後、小松浄慎宗務総長名代として、田澤元泰現代宗教研究所所長が挨拶に立った。田澤師は、御降誕八百年に向け誕生寺大きな工事が順調に進んでいくことを願いつつ昨今の世相に触れ「多くの人が悩み苦しむなかで、我々日蓮宗徒が『妙』の力ですばらしい世の中に転換していきましょう」と参列した檀信徒を鼓舞した。
引き続いて、石川貫首が参列者と来賓に謝辞を述べるとともに、「下種結縁」という言葉を取り上げ、信仰は伝えるものでなく植え付けるものとし、子孫に信仰を植え付けるのはこの日の参列者の役目と語った。また世相を顧みて、今こそ人間自体が変わっていかなくてはならない時で、その出発点がこの御降誕会であることを願った。そして最後に御降誕800年に向け、自身の奮起の決意を語り、協力を呼びかけた。
法要終了後は、千葉県南部和讃会による和讃奉詠と修法師会出仕による特別祈祷会が行われた。