2006年4月1日号
第九十四定期宗会開く
東京都大田区池上の日蓮宗宗務院で3月7日から10日に第94定期宗会が行われ、全国各地から宗会議員が参集した。開会式は藤井日光管長猊下ご名代として小松浄慎宗務総長導師のもと営まれ、小松宗務総長が教旨を述べた。
瑞輪寺(東京台東区谷中)を由緒寺院に
議会では、小松宗務総長が就任後初となる施政方針を演説し、各所管からの現況報告がなされた後、明和会の遠藤文祥会長、同心会の川名義顕会長がそれぞれ代表質問を行った。
代表質問中の宗門運動に関する事項についての質問に対して小松宗務総長は、伝道局を中心として宗門一丸となって発信していき、平成19年4月に実動するとした。また棲神の地である身延山への「祖山総登詣」に向け意欲を示し、本山活性化の上でも運動の必要性を述べた。
宗憲改正としては東京都台東区谷中の瑞輪寺を由緒寺院に加える改正案が出され可決された。日蓮宗規程としては人口減少などによる過疎地域対策として「過疎地域寺院活性化検討委員会」の設立が決まり、過疎地域での問題を検討し、寺院、教会、結社の活性化へ向け取り組んでいくこととなった。
また日蓮宗宗務院と日蓮宗新聞社が連動して宗門運動を展開していくため、宗務院規定の「檀信徒の研修に関する事項」の次に「日蓮宗新聞による布教に関する事項」が加えられ、日蓮宗新聞を通し檀信徒に宗門運動の動向を発信していくこととなる。
今宗会は、昨秋選出された議員も21人と多く、3日間に渡り熱心な通告質問がなされた。
10日には新宗門運動への方向性を求めて懇談が行われ、すべての議事日程を終え、閉会した。