2005年8月10日号
「宗門を支え、動かす力に」28管区から32ヵ寺54人参加
全国各地で寺院を支え、活動を行う檀信徒青年会の代表者が7月2日、平成17年度の全国檀信徒青年会管区代表者会議を「お題目で結縁―新しいネットワーク作り」をテーマに、東京池上の日蓮宗宗務院で行った。宗門では「立正安国・お題目結縁運動」を提唱し、宗門の将来を担う若者たちの活動を推進。今回で七回目の“檀信徒の全国的な意見交換の場”である会議に参加したのは28管区から32ヵ寺54人。会議では3つの信徒青年会の活動報告と分散会が行われ、活動紹介や現況報告を通して活発な意見交換がなされた。
開会式では全国檀信徒協議会会長の江守幹男氏が信徒青年会の必要性を訴え「他の活動を学び、活気のある青年会を作ってほしい」と挨拶。趣旨説明で田端義宏伝道部長は「この会議は全国の檀信徒に活動をひろめるための会議です。皆さんが宗門を支え、この集いが宗門を動かす力となります」と激励した。
参加者の代表報告から
お寺の行事に必ず参加 福岡
若い世代、リーダーの育成 長崎
研修旅行や親睦会も 長野
続いて参加者の代表3人が活動報告を行った。
◇福岡県本佛寺の西身延青年会の会員数は約300人。組織の運営のためにはお寺の協力は必須で、そのためお寺の行事には必ず参加する。青年会独自の行事も開催するが、始める前には境内の掃除を行うなど、お寺の中の組織ということを自覚させる。また林間学校では、うちわ太鼓の叩き方、お囃子の練習を行い、お会式の参加へつなげている。
◇管区で信徒青年会を結成している長崎県では、第1回目の信徒の集いを行う際、まず人を集めようと、落語や音楽会を開催。参加者にアンケートを実施した結果、イベントも良いが、日蓮宗やお寺のことを学ぶ必要もあるとの意見があり、2回目は分科会方式でご本尊や葬儀などについて学んだ。今後は各地区をまわり、若い世代の参加を求め、リーダー的存在の育成をしていきたい。
◇長野県では宗務所で信徒青年会発足が急務となり、13ヵ寺で発足。少人数でもいいから始めようと、会員数3人の会もある。今年2月に全体総会を行ったが、まだどの会にも行事予定がないのが現状。お寺の行事に参加していくことからはじめ、その後、研修旅行や親睦会などを計画し、少しずつ広めていく。
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その後、日蓮宗伝道推進委員会の楠山泰道会長(神奈川県大明寺住職)が法華経の教えを弘めていくために、信徒青年会同士のネットワークの必要性を説き、伝道部が日蓮宗の公式ホームページ上のバーチャル寺院・電栄寺の中で、今後檀信徒青年会の活動を掲載していくと報告した。
分散会は伝道推進委員会の僧侶を中心に五班に別れて行われた。活動するには資金の面で苦労が多く、会費の他、お寺からの支援やバザーなどを行い資金集めをしているが、宗務院や宗務所のバックアップが欲しいとの要望があった。今回西身延青年会は研鑽、交流のために分散会の数だけ人数を派遣したが、宗務院から一人分の旅費しかでないことに対して、宗務院の態勢を問う声も聞かれた。また若者の参加を募るため青年僧の協力を求めるべきとの意見や、求心力のある僧侶が会を盛り上げるとされた。そして交流のためにホームページの作成と電栄寺の活用があげられ、ネットワークを整えていくことの必要性が述べられた。
