日蓮宗新聞

2005年7月1日号

“優勝も夢ではない”東都大学野球

立正大学硬式野球部(伊藤由起夫監督)が5月18日、全国屈指の大学リーグ・東都大学野球の春季、二部リーグで優勝し、6年ぶり3度目の一部リーグ昇格を果たした。
4月に開幕した春季リーグ。今季の二部リーグ所属大学は立正大学・専修大学・国士舘大学・國學院大学・東京農業大学・拓殖大学の6校。専修大学は9シーズン連続優勝中で、その壁は頑強だ。
リーグ戦が佳境に入ると、一部昇格をかけた優勝争いは立正大学・國學院大学・東京農業大学の3校に絞られた。
その間、立正大学は対国士舘大学戦で一勝の後の2戦目、13点の大差をつけられたまま迎えた9回に11点を返す猛攻撃。迫力の闘魂を見せつけた。この試合は負けたものの、3戦目に気迫を繋げ、8対1で圧勝。国士舘大学から勝ち点をもぎ取った。
しかし、優勝争いを懸けた対國學院大学戦で勝ち点を落とす。この時点で國學院大学が首位を独走していた。
その後、中2日で対東京農業大学戦。ここでストレートで2勝しなければ、もう優勝の二文字はない。「ここで終わりたくない」そんな思いが選手たちを突き上げた。そして勝負を諦めない踏ん張りで、東京農業大学からの勝ち点を挙げた。
そして迎えた5月18日、対拓殖大学戦。この試合で勝てば立正大学が優勝、負ければ國學院大学の優勝が決まるという大勝負。立正大学は攻めて攻めて攻めた。結果は7対2。ナイン、そしてグラウンドに立つことのできなかった部員全員の力で、土壇場での逆転優勝を決めたのだ。

最高峰のレベルと長い歴史を誇る
東都大学野球

東都大学野球リーグは、全国に数ある大学リーグの中でも最高峰のレベルと長い歴史を誇り、数多くのプロ野球選手を輩出してきた。リーグは一部から四部に分かれていて、一部から三部は各6校、四部は3校からなり、21校が加盟。春季と秋季に総当たり戦が行われ、先に2勝した方が勝ち点1を得て、勝ち点を多く取得した大学が優勝となる。勝ち点が並んだ場合には勝率で上回った方が優勝。リーグ戦終了後、上位リーグの最下位校と下位リーグの優勝校との間で入れ替え戦を実施する。

野球人である前に
社会に通用する人間育成
伊藤監督のモットー

ドラマチックな逆転優勝――しかし、選手や部員は誰一人として涙を流さなかった。
「選手の踏ん張りがあったからこその優勝だったと思います。けれど、選手が見据えているものは二部優勝の先にあるものでした。それは一部の座を守ることではなく、一部優勝なのです」そう語る伊藤由起夫監督の眼は、気迫に満ちていた。
立正大学は昨年度、春季リーグでは二部4位、秋季リーグでは同じく二部の5位に止まっている。しかし伊藤監督は今季、選手たちの並々ならぬ意気込みを肌で感じていたという。
「新チームになってから、4年生の団結力には目を見張るものがありました。何かあるごとに話し合いを重ねる姿や日頃の練習、そして私生活を見て、優勝できるのではないかという手応えを感じていました」と振り返る。
立正大学硬式野球部員は現在78人。部員全員が、埼玉県の熊谷校舎構内にある野球部合宿所で寝食を共にし、切磋琢磨している。
部員の一日は清掃に始まる。特に1年生はトイレ清掃を担当する。伊藤監督が目指すのは、社会に通用する人間の育成。挨拶など人間として当たり前のことができないようでは、野球の技術も上がらないという。また、野球人である前に立正大学生であることを大切にしているという野球部。普段は授業をおろそかにせず、試験中の練習は朝6時から8時まで。長期休暇に入ると、一日中厳しい練習が行われ、立正大学野球場に監督やコーチの檄が飛ぶ。
現在は、秋季リーグに向け日々鍛錬を積む部員たち。伊藤監督をはじめ、トレーニングコーチやスタッフが一丸となってチームづくりに入っている。
立正大学硬式野球部の、今後の活躍に大いに期待したい。

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