2004年6月10日号
お題目を弘め次世代に伝えるために
平成16年度第51回日蓮宗全国檀信徒協議会(江守幹男会長代行)の総会が5月21日、東京大田区の日蓮宗宗務院で行われ、全国から55管区55人の代表が出席した。宗務院での総会は今回が初めて。立教開宗750年円成後の今こそが大切な時だと考え、檀信徒自身もお題目を弘め、次世代に信仰を伝えて行こうと話し合いが行われた。
12時半開会式。岩間湛正宗務所長を導師に法味言上した後、岩間総長、江守会長代行が挨拶した。その中で岩間総長は「檀信徒の組織は僧侶と共に宗門を支える両輪。皆さんの支えがあって法華経の教え、日蓮聖人の教えを弘めることができます。750以降の新たなる宗門発展ため、共に手を携えてやっていきたい」と話した。
総会に先立ち、栗原正震伝道局長が「お題目を一人でも多くの人に弘め、次世代に伝えていくことが大切です。難しい教義をもたなくても、信仰を伝えることはできます。身近な所からできる行動をしていきましょう」と挨拶した。
総会は江守会長代行が議長を務め①平成15年度事業及び会務報告②平成15年度会計・監査報告③役員補充④平成16年度事業計画案⑤平成16年度予算案⑥その他について審議が進められた。初めに田本憲吾副会長が平成15年度の事業・活動報告を行い、その中で昨年度は二教区に教区管区檀信徒協議会開催の助成をしたと報告した。
③について昨年の桜内義雄会長逝去以降、江守副会長が会長代行を務めていた経緯を説明。また、常任委員会において江守氏を会長に、副会長に斎藤文夫氏を推薦し、会計には三田村久弥氏が互選されたことを報告した。それぞれ新役員が挨拶を行い、江守新会長は「お題目を次世代に伝えていくためにも、信仰の場に若い人の力を発揮させていきたい」と抱負を述べた。
その後、平成16年度の事業報告がなされ、「一寺院一信徒青年会」結成啓蒙運動の継続と『檀信徒のこころえ』改訂版の発刊をしたことなどが報告された。また会計報告では、開催地を宗務院にしたことで宿泊、交通費等で経費の削減ができると報告。
⑥では今回、管区での活動報告が行われ、はじめに長崎県の縄本磯治会長が信徒青年会の設立について話した。長崎県は離島が多く、また信仰者の老齢化と若者の寺離れ、新宗教の活発な活動などが見られる。縄本氏はお寺の行事に参加する若者に青年会の結成を相談。若い人同士で声を掛け合い、人数を集めたことや、青年会の会費を安くし、護持会から援助金を渡し活動を行っていることを報告した。続いて、岩手県の三田村会長が管区檀信徒協議会の運営方法を説明。宗務所と檀信協との連絡を密にしたこと、青年僧の活動を促すため檀信協主催で修養道場を行っていたが、今年から青年会主催へと移行することが決定したことなどを話した。
最後に来年度の総会開催地を宗務院に決定し、終了となった。