日蓮宗新聞
2003年9月10日号
村雲瑞龍寺貫首に鷲津啓静師
滋賀県近江八幡市の村雲瑞龍寺の貫首に鷲津啓静師(大阪府枚方市最妙寺院首)が就任、8月5日、東京大田区池上の宗務院で岩間湛正宗務総長から辞令が手渡された。
鷲津新貫首は「由緒ある門跡として、多くの方に訪れてもらえるよう、まずは雰囲気づくりから始めたい。宗門の発展と伝統の護持に尽くします」と抱負を語った。
瑞龍寺は文禄5年(1596)、豊臣秀次の母瑞龍院日秀尼が高野山で自刃したわが子の菩提を弔うために建立した、日蓮宗唯一の門跡寺院。建立当初、時の後陽成天皇より京都村雲の地を賜ったため、村雲御所と呼ばれる。後継者は皇族・五摂家からでて、代々尼宮が住持する習わしであった。明治維新後も、由緒寺院として尼僧が住持する伝統は続き、昭和30年代に現在地へ移転している。
鷲津啓静師 大正6年生まれ。大阪市立塩原女学校卒業。昭和36年から平成6年まで最妙寺(平成2年に大阪市から枚方市へ移転)の住職を務めた。
