2003年9月10日号
教師を目指し読経講習会に全国から参加
平成15年度日蓮宗読経講習会が8月26日から29日の4日間、東京都大田区の池上本門寺(酒井日慈貫首)で開催された。受講したのは、全国の20歳から59歳までの沙弥11人(うち女性4人)。この講習会は、教師を目指す沙弥のための法華経読誦練習会で、受講資格に「本宗沙弥(中学生以上の者)」とあるように、参加者は幅広い年齢層で、全国各地から参加している。
講習内容は、信行道場入場考査に準じた内容で、序品・方便品・寿量品・神力品と、欲令衆・自我偈の訓読など。
今回は、主任講師に邊見行秀師(東京都・照伝寺住職)を迎え、若手僧侶5人が指導に当たった。
講習期間中は、本門寺での朝のお勤めから始まり、夜まで読経三昧。邊見主任が一々文々で指導し、5人の指導者が受講者の間を回り、気軽に質問ができる環境が整い、その都度細かい質問にも答えていた。
受講者の一人は「間違って読んでいたところがあった。正しいお経を習得して自坊でも練習し、信行道場を目指したい」と語っていた。
また、今回が3回目の受講という福田とし子さんは「一人で練習していると濁音・鼻濁音などに読み癖がついてしまうので、何回受講してもその度に正しいお経を聞くことができ、直すことができます」と話している。
「宗務院が主催する唯一の読経講習会なので、来年度はより多くの参加者が受講して、正しいお経を身に付けて欲しい」と講師陣は語っていた。
沙弥 日蓮宗では、僧侶を教師・教師補・沙弥に分けている。沙弥は、師僧から得度を受け、度牒を交付された者。