日蓮宗新聞

2003年9月1日号

戦没者の冥福と世界平和を祈念

58回目の終戦記念日を迎えた8月15日、広島や長崎をはじめ全国各地で第二次世界大戦による戦没者の追善供養と世界平和を祈念する行事が営まれた。日蓮宗(岩間湛正宗務総長)は、東京・千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「戦没者追善供養並びに世界立正平和祈願法要」を行い、僧侶檀信徒約150人が参列した。終戦から58年を経た現在も、千鳥ヶ淵墓苑には各地で発見された日本人戦没者の遺骨が納め続けられている。表面的には平和で、物質的にも恵まれた現代のわたしたちの生活の陰には、多くの人々が戦争の犠牲となったことを忘れてはならない。
法要は午前9時から、激しい雨が地面を叩きつけるなか厳かに営まれた。導師に神蔵義一東京西部宗務所長、修法導師に渡辺貫也東京東部修法師会長、式衆に東京四管区の声明師会、修法師会青年会が出仕し、六角堂内にお曼荼羅を掲げ、中央に安置されている陶棺を囲み、読経して犠牲者に供養を捧げた。
法要の最後には、降り続く雨の音を打ち消すような力強いうちわ太鼓の音とお題目の声が響くなか、参列者全員が焼香に立ち、戦争で尊い命を落とした犠牲者に冥福を祈ると共に世界平和を祈念した。
法要の最後に遠藤文祥総長室長が挨拶。遠藤室長は、59回忌という長い時の流れを経て、戦争を知らない戦後生まれの人が7割を超えるといわれる現在、戦争への埋没してしまうような危機感を覚えると述べ、日蓮聖人の誓願である世界平和の諫暁を達成するため、平和と安寧を求める努力を忘れてはなりませんと結んだ。
財団法人・千鳥ヶ淵戦没者墓苑奉仕会の小田原健児理事長の話によると、現在墓苑には、34万9837柱の戦没者の御霊が眠っている。今年5月に1013柱、法要の4日前には、旧ソ連で発見された203柱の遺骨が納骨されたという。
法要後には、政府主催の全国戦没者追悼式出席に先立って小泉純一郎総理大臣が千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝。また、橋本元総理大臣、坂口厚生労働大臣、羽田元総理大臣もそれぞれ参拝に訪れている。
日蓮宗では、墓苑が建立された昭和34年以来、毎年8月15日に法要を営んでいる。

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