2022年5月10日号
日蓮宗あんのん基金からUNHCRへ
ロシア連邦のウクライナ領域内への侵攻によって出ている多くの難民を支援するため、日蓮宗は日蓮宗あんのん基金から特定非営利活動法人・国連UNHCR協会に100万円を拠出することを4月7日に開かれた同基金会議で決定した。同協会は支援活動を行う国連の難民支援機関UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の日本の公式窓口。
UNHCRは、ウクライナ国内外に避難を強いられている人びとへの支援活動を展開している。ウクライナ国内では保護と安全な環境や、救援物資の提供などを継続的に行うほか、難民を受け入れるポーランド、ハンガリーなどの近隣諸国では緊急支援物資の支給などで保護活動を続けている。UNHCRの4月6日の発表によると、ウクライナの国外難民は430万人を超えた。日本で受け入れた同国の難民は、4月17日の時点で661人にのぼる。
日蓮宗は、田中恵紳宗務総長名で侵攻が始まった翌日の2月25日に声明文を発信し、あらゆる戦争行為に反対する意志を示し、平和的対話による即時終結を要請した。それに続き、ウクライナ難民へのすみやかな救済支援が必要と判断し、拠出を決めた。
日蓮宗あんのん基金は、全国の日蓮宗寺院や檀信徒などから寄せられた浄財をもとに、社会活動・地域貢献・国際協力を行う団体などを支援する制度。他者の幸せを願う慈悲の精神にのっとって、戦争・天災・貧困・環境などの諸問題に取り組んでいる世界中の団体に、民族・宗教・文化の違いを超えて支援する。そして明るい社会を育て、人びとの笑顔を増やしていくことを基金の目的としている。【振込先(郵便振込)】口座番号:00140―4―378115/口座名義:日蓮宗あんのん基金