日蓮宗新聞

2022年2月1日号

総本山身延山 久遠寺御年頭会

お年頭会① 修正令和4年の初めての日蓮聖人月命日にあたる1月13日、山梨県総本山身延山久遠寺で伝統の御年頭会が営まれた。内野日総法主猊下を大導師に六老門跡の貫首や田中恵紳宗務総長をはじめとする全国からの僧侶、檀信徒が参列し、日蓮聖人の御魂に新年の賀を献じるとともに、一天四海皆帰妙法の実現を誓った。
御年頭会は、日蓮聖人が身延山にご入山された翌年となる建治元年(1275)の正月、ご草庵に直弟子や久遠寺開基檀越の波木井実長公らが訪れ、年頭の賀を申し上げたといういわれによる。そして日蓮聖人は波木井邸に招かれ、実長公の先祖供養をされた後、新年の祝賀を楽しまれたと伝わる。以来、日蓮聖人がご入滅された後も御年頭会は伝統として受け継がれ、現在は身延町指定の無形民俗文化財となっている。例年は棲神閣(祖師堂)で営まれているが、昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、密を避けるために本堂で営まれ、また祝賀式も中止となった。
法要は日蓮聖人の随身として幼少の頃から給仕を続けたといわれる熊王丸の子孫・熊王章夫氏(70)がお膳を用意。入堂された内野猊下がお膳とともにお酒を日蓮聖人へ献供された後、参列者と全員で懇ろに読経と唱題を行い、忍難慈勝(難を忍び慈悲すぐれる)のご高徳を偲ばれ、また報恩感謝を捧げられた。
内野猊下は新年のご挨拶で世界平和を祈られた後、参列者とともに新年を迎えられたことをお喜びになられた。また今年の干支「壬寅」の意味を紐解かれ、「冬が厳しいほど、春に草花が力強く芽吹く生命力あふれる年」と希望をお与えになられた。その上で「渦中にいる今だからこそ、油断をせず、万全の対策を施し、アフターコロナを見据えなければいけません」と示唆された。そして「個々は僅かな力でも多くの人びととの縁を多く結ぶほど、大きな成就を得ることができます」と話された。
続いて昨年12月に就任したばかりの田中総長が新年の祝辞で、身延山を中心にお題目の輪を拡げ、安穏なる社会の実現を目指すことを改めて誓った。
また六老門跡を代表して静岡県本山妙法華寺の小池日恩貫首が来年迎える身延山開闢750年に大きな期待を寄せ、檀信徒を代表して富士急行株式会社社長の堀内光一郎氏が「身延山が提唱する共生共栄の精神がコロナ禍を乗り越える大きな力となることを信じます」と述べた。
最後に謝辞に立った持田日勇総務は開闢750年に向けて制作されたオペラ「日蓮の宇宙~曼荼羅世界」を8月31日、9月1日に東京の新国立劇場で上演することや、10月7、8日に全日本仏教徒会議山梨身延山大会の招致を発表。さらなる1千年に向かって「共に生き共に栄える」身延山であるよう精進したいと語った。
法要終了後、古式に則って行われた曳馬式ではニンジンを与えられる馬を内野猊下が慈愛の眼差しで見守られた。

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新年のご挨拶。

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