日蓮宗新聞

2015年6月1日号

陸前高田妙恩寺が全国からの協力で復興

悲母観世音菩薩①東日本大震災の津波で流失した陸前高田市妙恩寺(風間文静代務住職)が移転復興を遂げ、本堂入仏開眼落慶法要が5月16日に営まれた。井上日修総本山身延山久遠寺総務を導師に執り行われた法要に、僧侶檀信徒約250人が参列。祖師像ほか、本堂中心に安置された身延山大学(浜島典彦学長)制作の悲母観世音菩薩像(高さ約3・6㍍)を含めた妙恩寺は、犠牲者への慰霊と被災地早期復興への願いのシンボルとなり、参列者は思いを託した。

震災以前、妙恩寺は奇跡の一本松で有名な松原に所在していた。大正11年の創建以来、2度の津波被害から復興してきたが、東日本大震災では堂宇の流失と境内地海没のため、今回の小友町小ヶ口への移転となった。また悲母観音像造立は震災発生後すぐの平成23年4月に身延山大学が発願。同年9月に身延山久遠寺で鑿入法要が営まれ、制作が開始された。昨年の完成までの間、写経奉納や、復興の願いを込めた「ひと鑿運動」、足下に敷き詰められた約2万個の水晶寄進など、2千人以上が制作に携わったという。同像の遷座は今年の3月11日に行われ、今回の本堂落慶法要が全国僧侶檀信徒からの協力で完遂した妙恩寺復興の一つの区切りとなった。
法要前には、祝いに駆けつけた山梨県永照寺(吉田永正住職)檀信徒のベル演奏や身延町有志僧侶檀信徒の和讃が奉納されると、音色や歌声が復興途上の被災地の静けさのなかに沁み込んでいった。
法要後、井上総務は「たくさんの人びとの思いが詰まった観音像が慰霊と復興へのシンボルとなり、復興の緒についたばかりの被災地が震災以前よりも素晴らしい姿となることを心よりご祈念します」と挨拶した。これを受け、風間代務住職は震災から4年2ヵ月を振り返り、「何度も復興を断念しようと思いましたが、生かされた命の使命は、〝松原の法華さん〟と親しまれた妙恩寺を
〝小ヶ口の観音さん〟と再び親しまれるようにすること。今後も復興と整備に努めていきたい」と謝辞で述べた。

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