2014年5月10日号
宗派超え世界平和とすべての安穏のために祈り
仏法興隆を目指し宗派を超えて組織する全日本仏教青年会(伊東政浩理事長=日蓮宗・横浜市常照寺内)は恒例の「花まつり千僧法要」を4月26日、奈良・東大寺(華厳宗総本山)の大仏殿で営み、各宗派の僧侶約410人が出仕した。
法要の導師は伊東理事長が務めた。日蓮宗僧侶がこの法要の導師を務めるのは初めてで、日蓮宗僧侶は全国の青年会から115人が出仕した。
法要に先立ち、南大門から大仏殿まで出仕僧全員が行列。各宗派が色とりどりの法衣で僧侶が練り歩くさまは圧巻で、境内いっぱいの修学旅行生や観光客はカメラを向けていた。日蓮宗のうちわ太鼓を打ち鳴らす唱題行脚隊に続いて純白の清浄衣の修法師が行列のしんがりを飾った。
法要では法螺吹奏(金峯山青年僧の会)、声明・散華(天台仏教青年連盟)、般若心経(全国曹洞宗青年会)に続き、小泉輝泰師(全国日蓮宗青年会長)を修法導師に日蓮宗青年修法師が盧舎那仏の蓮華座を囲んで加持祈祷を行い、木剣の音を響かせた。法要後は大仏殿東側にあるアショカピラー宝前で、出仕僧全員が焼香と誕生仏に灌水を行った。
花まつり千僧法要は、仏教に深く帰依した聖武天皇が盧舎那仏の造立を発意し東大寺に千僧を招請して開眼供養を催した故事にちなみ昭和63年から毎年営まれている法要。伊東理事長は「宗派を超えて世界平和とすべての安穏のために祈れたのはありがたいこと」と話した。