2012年6月10日号
立正大学仏教学部卒業生 竹内洋岳さん 14座完全制覇
日本人初!
立正大学仏教学部卒業生で登山家の竹内洋岳氏(41)が、日本人として初めて、世界の8,000メートル峰全14座の完全制覇という偉業を成し遂げ、注目を浴びている。
竹内氏は平成7年にマカルー1峰の頂上に立ち、翌8年にはエベレストとK2の連続登頂に成功。その後、少人数の国際隊を組み、酸素やシェルパを使用しない“速攻登山”で、複数の8,000メートル峰の頂上に立った。
同19年、10座目となるパキスタンのガッシャブルム2峰で雪崩に巻き込まれ、腰椎破裂骨折の重傷を負い、生命の危機に陥ったが、各国登山隊のレスキューで奇跡的に生還。登山への復帰は絶望的とも言われたが、手術とリハビリにより、わずか1年後には事故のあったガッシャブルム2峰へ再び挑み、登頂に成功した。
そして5月26日、14座目となるダウラギリ1峰登頂に成功。14座制覇は日本登山界の悲願でもあり、今回の壮挙が、日本の登山史に新たな1ページを刻んだ。
竹内氏の卒業論文指導にあたった渡邉宝陽元立正大学学長は「“将来は子どもたちへの登山教育を行いたい”との希望をもっていると聞きました。これまで強い意志で困難に立ち向かい、登山に挑んできたその姿勢を子どもたちに伝えるべく、今後ともがんばってほしい」と話している。