日蓮宗新聞
2007年7月1日号
横川定光院主監に藤井照源師
日蓮聖人遊学の聖地で、日蓮宗宗門史跡に指定されている比叡山横川定光院(滋賀県大津市)の主監に藤井照源京都府第一部宗務所長(京都市妙雲院住職)が就任した。
6月12日、東京・大田区の日蓮宗宗務院で辞令交付式が行われ、小松浄慎宗務総長から辞令を伝達された藤井師は「日蓮聖人が立教開宗に至る修行の地であったこの横川定光院の主監に就任し、責任の重さを感じております。初心の気持ちを忘れずこの任に当たって行くと共に、仏縁を大切にしながら日蓮聖人への思いを馳せ、祖願達成に向けて頑張ってまいります」と強い決意を語った。
藤井師は今年5月に京都府第一部宗務所長に就任。日蓮宗新聞編集委員も務めている。定光院では平成17年、立教開宗750年慶讃事業として進められていた本堂・庫裡・山門の建立が完遂したばかり。日蓮宗比叡山研修道場として宗門子弟の育成や檀信徒の信行活動に、広い活用が期待されている。
第54回日蓮宗全国檀信徒協議会総会
宗門と一体 総登詣運動
全国檀信徒協議会(江守幹男会長)では平成19年度第54回日蓮宗全国檀信徒協議会総会を6月7日、東京・大田区の日蓮宗宗務院で行い、全国74管区のうち66管区の代表が出席した。
はじめに開会式が行われ、小松浄慎日蓮宗宗務総長を導師に法味言上。小松総長は「立正安国・お題目結縁運動」の祖山総登詣について檀信徒協議会の呼びかけを依頼し、僧侶檀信徒が一体となって宗門運動に邁進していきたいと抱負を語った。
続いて挨拶に立った江守会長は「宗門とともに祖山総登詣運動を盛り上げていきたい。また、次代を担う人への信仰の相続に力を入れて取り組んでいきたい」と述べた。
総会の議題は①平成18年度会務報告②平成18年度会計・監査報告③役員改選の件④会則変更の件⑤平成19年度事業計画案の件⑥平成19年度予算案の件⑦その他。
江守会長を議長に会議が進められ、①は高村彦邦常任委員長(愛知名古屋)が、②は三田村久弥氏(岩手)がそれぞれ報告を行い、承認された。
①では11の教区に分かれて、それぞれの教区から常任理事を選出。常任委員長に高村彦邦氏が選任され、総会で以下の役職が承認された(以下敬称略)。
会長 江守幹男(福井北)副会長 斎藤文夫(神奈川一部)田本憲吾(北海道東部)
会計 岸昭夫(埼玉)溝上昭利(熊本)
監事 三田村久弥(岩手)山森幸蔵(石川二)
④では満場一致で日蓮宗全国檀信徒協議会会則第十二条2の改正案が承認。これまで定期総会の開催を「毎年一回5月に之を開き」とあるのを「毎年一回之を開き」と改めた。
続いて⑤⑥の各案が発表され、それに関してのいくつかの質疑応答の後、両案ともに承認された。総会終了後には、「法華一乗会」の事務局長である武見敬三参議院議員の法華信仰に関する話がプロジェクターで放映された。法華一乗会は、法華経と日蓮聖人の教えを基に社会の発展をめざす国会議員と宗門関係者による組織で、今年3月に発足した。