日蓮宗新聞

2006年2月20日号

佐渡市本行寺 宗門史跡に

日蓮聖人および宗門に由緒ある重要な事跡である“宗門史跡”。こたのたび、「日蓮聖人佐渡御着岸の地」として新潟県佐渡市松ヶ崎の本行寺とその周辺が宗門史跡の認定を受けた。今回の認定は18番目となる。
松ヶ崎本行寺とその周辺は日蓮聖人が佐渡に配流の途上、着岸された記念すべき地。
鎌倉で布教活動を行っていた日蓮聖人は文永8年(1271)9月12日、幕府によって捕らえられ、斬首の危機に直面した龍口法難に遭う。その後、佐渡流罪になり一行は10月22日に寺泊(新潟県長岡市)に到着。数日後に荒れ狂う佐渡の海を渡り、松ヶ崎に着岸。日蓮聖人が佐渡の地に第一歩を踏み入れた記念の地として、弘安2年(1279)に建立されたのが本行寺である。

先代住職の悲願叶う

昨年8月2日に遷化された先代住職の武藤孝輝上人は病床の中、本行寺の宗門史跡認定を切望していた。中尾堯立正大学名誉教授から「宗門史跡認定への実地調査が本格的に始まりますよ」との言葉を受けた翌日、息を引き取ったという。武藤孝臣現住職は、「父も安心していると思います。私自身、この認定を受け、改めてこの地の重要性というものを再確認いたしました。父の遺志を継ぎ、檀信徒と共に護持丹精に精進し、宗門史跡として宗門の中でできることをやっていきたい」と抱負を述べた。
佐渡島は日蓮聖人が『開目抄』や『観心本尊抄』を著し、『大曼茶羅本尊』をはじめて顕された日蓮門下にとって重要な聖地。現在本山が3ヵ寺(根本寺・妙照寺・妙宣寺)あり、宗門史跡はこのたびの認定で2ヵ寺となった(もう一つは實相寺)。また松ヶ崎周辺には日蓮聖人がその下で一夜を過ごされたと伝えられる「おけやき」の大木や小倉峠のお題目宝塔、小倉地区のお梅堂があり、本行寺と合わせて史跡認定を受けている。
 調査に当たった中尾教授は「今回認定された地は、日蓮聖人が龍口法難に遭うなど生命の危機を身に感じながら、佐渡での第一歩を記された場所。そしてそのシンボルとして本行寺が建てられ、聖人の思いが今も伝えられている。また日蓮聖人がご自身の教えを確立し、菩薩の自覚を深められたこの佐渡の地はとても意義深い。今後本行寺を中心として聖人の歩まれた足跡をたどっていくルートを考えたい」と語った。
辞令交付式は1月25日、東京大田区の日蓮宗宗務院で行われ、小松浄慎宗務総長から、本行寺の武藤孝臣住職へ辞令が手渡された。小松総長が激励の言葉を述べると、武藤住職は「認定を受け、恥ずかしくないよう護持丹精してまいります」と挨拶した。

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