日蓮宗新聞

2005年9月1日号

沖縄法華経寺で慰霊法要

“沖縄を 洗っても洗っても 骨の色”(沖縄平和祈念堂献句)
日本唯一の戦場となった沖縄――激戦の末、多くの人々の命が失われた。
終戦60年を迎えた今年、沖縄県那覇市の法華経寺で沖縄のお盆の中日に当たる8月18日、慰霊法要が営まれ、立正安国・世界の平和を誓うお題目を響かせた。

ひめゆりの塔、平和祈念堂、平和の塔
法味言上、お題目の供養

慰霊法要は、日蓮宗の宗制により住職を務める岩間湛正宗務総長導師のもと、垣本孝精日蓮宗総務部長、鹿糠堯順法華経寺主任、法華経寺の檀信徒らが参列し、戦争により命を落とした人々に対し、力強いお題目を唱え、心からの回向を行い供養を捧げた。
法要を終え、岩間総長が挨拶に立ち、「今回終戦60年の節目を迎え、この沖縄の地で亡くなられた方々に慰霊の誠を捧げました。戦争という悲劇を二度と起こしてはなりません。日蓮宗では立正安国の精神を根本に、平和の実現と生命の絶対尊重を呼びかけています。いかなることがあっても、生かされている命を奪うことも、自らの命を絶つこともしてはいけません。私たちは、これからも自らの生き方を見つめ直しながら、日々お題目を唱え、立正安国の実現に向け精進しましょう」と述べ、平和への誓いをあらたにした。
その後、一行は沖縄南部の糸満市にあるひめゆりの塔へ。ひめゆり部隊と言われる若き乙女たちが命を落とした地で、献華し法味を言上した。多くの観光客が訪れており、一緒に手を合わせる人々の姿も見られた。
続いて摩文仁の丘にある沖縄平和祈念堂へ向かった。平和への願望と戦没者追悼の象徴として建てられた祈念堂の堂内には、高さ12mもの沖縄平和祈念像が安置されている。祈りの姿を象徴した像を前にして法味言上。国を超えたすべての戦没者を追悼し合掌した。
最後に沖縄戦の際、追いつめられた兵士や住民が命を絶った喜屋武岬の平和の塔の前でお題目の供養を行った。一同は青い海が広がる景色を見つめ、当時の悲しい出来事に想いを馳せた。
今回沖縄の戦跡を巡り多くの御霊に対し供養を行った。戦後60年が過ぎ、当時を知る人々も高年齢化している現在だが、戦争の悲惨さを風化させてはならない。そして尊い命を奪った戦争を二度と繰り返してはいけない。

法華経寺 昭和52年沖縄在住の篤信者具志堅光雄氏から寄進された土地に、日蓮聖人七百遠忌報恩事業の一つとして寺院の建立を進め、同56年に琉球山法華経寺が建立され現在に至る。代々、宗務総長が住職を務め、昭和50年より沖縄布教所所長を務めていた鹿糠堯順師が法華経寺主任として常駐している。現在は青少年の自力更生の施設としての役割も果たしている。

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