日蓮宗新聞

2004年10月20日号

日蓮宗シベリア抑留日本人墓地慰霊団参

日蓮宗シベリア抑留日本人墓地慰霊団参(鈴木英正団長=京都市三寳寺住職)が8月27日から31日にかけて行われ、僧侶檀信徒ら17人が慰霊の供養を捧げた。以下は慰霊団参に同行した藤井照源師(京都市妙雲院住職)からの報告。

27日、関西空港で結団式。岩間湛正宗務総長からの「国際交流推進団参証」を携えてイルクーツクに出発した。
翌日、第32収容所第十支所のあったシャマンカ墓地で鈴木団長を導師に慰霊法要を行い、坂手善正師(長野県高明寺住職)が身延山久遠寺藤井日光法主猊下の追悼文を涙ながらに読み上げると、参加者は目頭を熱くしていた。
 シャマンカ墓地には119柱が眠り、幾度かの洪水で墓石が潰れたままになっていた。平和を祈る折り鶴、散華がまかれ、シベリアで亡くなった夫に抹茶を供える参加者の姿が印象的だった。
29日はバイカル湖近くのリストビヤンカ墓地へ。第30収容所第18支所の跡地で、60の墓石が並んでいた。読経・修法・追悼文と続き、全員でお題目を唱えた。
鈴木団長は「抑留者がここへ連行された時、目の前の湖がナホトカの海に見え、日本へ帰れると喜んだが、バイカル湖と知り茫然自失となった」と説明し、祖国の地を夢見た人々のことを思うと、胸を打つものがあった。

4日目、65柱が眠る第32収容所第11・12支所のウソレ・シビルスコエ墓地に向い、慰霊法要を行った。墓地は平原にあり、埋葬の土盛りの跡が多数見られた。近くに現存している収容所の建物を見学。その後、最後の慰霊地チェレンホボ墓地へ移動した。第31収容所第3・4支所で95人が眠っている。慰霊碑には石をぶつけた跡が多く残っていた。
慰霊法要終了後、参加者は遺体埋葬の栄養で茂った木々の中を、うちわ太鼓を叩き歩く僧侶の姿を見つめていた。
一行は31日の午後に帰国し、無事に慰霊参拝を終えた。
◇  ◇  ◇
シベリア抑留では過酷な労働と極寒、栄養不足のために、祖国を踏めずに亡くなられた方が多く、今回その慰霊を行ってきた。歴史で学んだシベリアと自分の目でみた現状とのギャップを強く感じ、命ある限り慰霊を続け、絶対に戦争をしてはならないと訴えていきたい。

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