ひとくち説法
2024年7月1日号
まず挨拶から
日本百名山で最も低い筑波山。筑波おろしでも有名なこの山は、初心者でも安心して登ることができるため、たくさんの登山客で賑わいます。
この山に毎年、保育園の子どもたちと一緒に登っていますが、その時には必ず、誰に会っても挨拶するように約束をします。最初は小さな声で恥ずかしそうに「こんにちは」と言っていた子どもたちも、じょじょに笑顔で大きな声の挨拶ができるようになってきます。なかには黙って通り過ぎる人もいますが、子どもたちは一切お構いなし。それでもほとんどの人は、うれしそうに「頑張って」と返してくれます。見返りを求めない子どもたちの笑顔の挨拶は、素直な心からでる純粋なお布施。施すことで、自身も知らず知らずのうちに「み仏の子ども」としての振る舞いや、心が養われていきます。私たちもみんな仏の子。お盆でお帰りになるご先祖さまにも、心からの笑顔と優しいお声かけでお迎えしましょう。(茨城県布教師会長・横川和克)

2024年6月20日号
心の声を聴く
夫の7回忌を迎えた夫人がいました。
家族によると夫を亡くした頃の夫人は、外出も笑顔も少なくなり、心配した友だちが旅行や食事に誘うものの仏壇から離れなかったそうです。
そういったなか、コロナ禍が落ち着いたこともあり、2歳の孫と会う機会ができたため、ひさびさに皆で近所の蕎麦屋に出掛けたらしいです。すると蕎麦屋で夫人が突然、笑い始めました。理由を聞くと、若い頃、亡き夫と蕎麦屋に行った時の出来事を思い出したといいます。夫はミョウガが苦手だったのですが、残すのが恥ずかしくて無理に食べたら渋い顔を隠せなかったそうで、2人で大笑いしたのだとか。「お父さんは人を笑わすことが大好きだったの」とも。笑顔を取り戻した一家は、家族皆で7回忌法要を営むことができました。
「聴く」は心の声を傾聴し、ありのままに受容することです。亡き人との思い出話にも悲嘆から人を救う道があります。(埼玉県布教師会長・山口剛道)

2024年6月1日号
自分も菩薩?
平成25年から当山で写経会を始めました。
毎月16の日、13時から15時の2時間、『法華経』1部8巻28品6万9384文字の写経をします。
現在は約10人が参加しています。私自身は法務などで出席できなかった月もありましたが、約10年を経て写経し終えました。
写経をして特に感じたのは、いろんな菩薩さまがおられ、菩薩という字をたくさん書いたことです。
菩薩さまというと優しいイメージがあり、手を差し伸べてくださる存在です。
よく「あの人は菩薩さまみたいな優しい人だ」という言葉を耳にしますが、実はお題目を唱える私たちも菩薩なのです。
ですから『法華経』の中の菩薩だと自覚して、自分の修養だけでなく、他人を思いやり、お題目で人に幸せを与えられるよう、心がけて生活してまいりましょう。(千葉県北部布教師会長・瀬川観常)




















