オピニオン

2021年2月20日

畜生すらかくのごとし

 ノラあがりの同居猫の話をしよう。彼女は狩りが得意で、小動物を捕らえてはギョッとされるが、それ以上に驚くのは、その獲物を決まってお内仏(仏壇)前に「供える」行為に対してだ。
 彼女はそこで、寺族の勤行唱題する姿を見ている。単に褒めてもらいたい心理なのか真相は不明だが、何か特別の思いを汲み取りたくもなる。
 同列に語れないことを承知の上で。私はアイヌのイヨマンテを想起してしまう。熊送りと称されるそれは、殺した熊を、感謝と祈りの中で神へ送る崇高な儀式だ。大地自然と一体となったアイヌに受け継がれる精神性を端的に示すものだ。
 妙法に照らされた世界も本来、そうだったのではないか。あるいは、今日この世界の病を治癒する何かも、そこの見い出せるのではないか。
 話が少々大きくなった。彼女は自由を満喫しているに過ぎない。が、「いわんや人倫」が病む今、畜生の野趣から学びたい思いも抑え難い。
(宮城県布教師会長・梅森寛誠)

illust-hitokuchi

side-niceshot-ttl

写真 2023-01-13 9 02 09

新年のご挨拶。

過去の写真を見る

全国の通信記事

  • 北海道教区
  • 東北教区
  • 北陸教区
  • 北関東教区
  • 北関東教区
  • 千葉教区
  • 京浜教区
  • 山静教区
  • 中部教区
  • 近畿教区
  • 中四国教区
  • 九州教区

ご覧になりたい
教区をクリック
してください

side-report-area01 side-report-area02 side-report-area03 side-report-area04 side-report-area05 side-report-area06 side-report-area07 side-report-area08 side-report-area09 side-report-area10 side-report-area11_off side-report-area12
ひとくち説法
論説
鬼面仏心
購読案内

信行品揃ってます!

日蓮宗新聞社の
ウェブショップ

ウェブショップ
">天野喜孝作 法華経画 グッズショップ
">取扱品目録
日蓮宗のお店のご案内
">電子版日蓮宗新聞試読のご登録
">電子版日蓮宗新聞のご登録
日蓮宗新聞・教誌「正法」電子書籍 試読・購入はこちら

書籍の取り扱い

前へ 次へ
  • 名句で読む「立正安国論」

    中尾堯著
    日蓮宗新聞社
    定価 1,365円

  • 日蓮聖人―その生涯と教え―

    日蓮宗新聞社編
    日蓮宗新聞社
    定価 826円+税

書評
正法
side-bnr07
side-bnr07