オピニオン
2019年4月20日
娑婆に咲く花
私たちは生きていく上で、多くの人とかかわり、仕事をしながら日々の糧を得て暮らしています。ときには意見が合わない人とも付き合わなければならないし、不本意な役割を負うともあるかもしれません。お金をたくさん稼いで贅沢な暮らしをしたいとか、地位や名声が欲しいと思うこともあるでしょう。そんなストレスや欲望に満ちたドロドロとした世界=娑婆に生きているのが私たちです。
しかし、泥に染まることなく、いつかは花開くようにと、仏さまは種を残してくださいました。その種を私たちの心の中に蒔き、大事に育て、花開かせることがお題目の修行です。
お互いの仏の種に水をやるような気持ちで、敬い合い、合掌してお題目をお唱えてください。生きとし生けるものすべてが、ともに力を合わせ、この娑婆世界に蓮華の花を咲かせ実を結ぶようにと、仏さまの世界を築いていきましょう。
(東京都南部布教師会長・吉田尚英)