オピニオン
2015年10月20日
仏さまはいつも一緒に
ある会社の社長さんが突然寺を訪ねてこられ、「仏さまの教えとはどういうことですか」と質問されました。そこで私は「明日の朝より、奥さまと一緒に起床し、そして台所に入り、新聞を読まず、テレビも見ないで、静かに朝食が済むまでいてください」と、お話しいたしました。
後日、その方がみえられて「ありがとうございました。お米を研ぐ音、漬け物を刻む音、野菜を洗い刻む音、普段あたりまえのように頂いていた朝食がこんなにも大変なことかよくわかりました。私自身の力で会社も家庭もやっていけるのだと、私に感謝しろと、思い上がっていました。それが誤りであったと気づくことができました。周りの人びとに支えられ今がある。私を支えていてくれる人たちに感謝しなければならないことに気づかせていただけたこと、とても感謝しています」と。
お題目の信仰を持つということは、周りに仏を見、自分の心の中にいる仏に気づくことです。
みんなほとけさま いのちに合掌
(愛知県名古屋市布教師会長・竹内寳祥)