2021年5月1日
新社会人の諸君へ
新社会人の諸君へ
新しい人生へと
出発した諸君
おめでとう
希望に燃えて門出した諸君を
心から祝福しよう
これから素直に
真面目に真剣に
人生経験を積み重ねて
明るくたのしく美しく
人間としての
成長をしていってほしい
人生の目的は
世のため 人のため
世界平和のためになって
幸せになることだ
諸君の前途に幸せあれ
■新しい時代の創造
コロナ禍の困難な時代の中を門出した諸君は途惑うことが多かろう。今までの社会的習慣から脱皮しなければならないことも望まれてこよう。
大きな節目の時に遭遇したことは実はありがたいことかも知れない。新しい時代の創造に携わることができるからだ。将来への夢や希望をさらに膨らませることができる。それぞれの人生の夢や希望の初心を忘れないで育んでいってほしい。夢や希望は人生の目標だし、生き甲斐でもある。新しく踏み出した社会は単純ではない。複雑怪奇だ。特にこれからの時代は、今まで以上にグローバル化が進むであろう。今、国際社会は民主主義体制と専制主義体制との体制間対立が目立ってきている。日本の使命は平和主義であることを肝に銘じていくことだ。そこに自ずから世界平和・人類の幸せへと、個人の希望を大きく広げていくことができる。
私たちは人類の一員なのだ。地球という同じ国土世間に生きる同胞であることを忘れてはならない。
■生きる理念を持て
私たちの人生はほぼ3期に分けられる。第1期は学業時代、第2期が社会活動時代、第3期が老年期である。
第2期に入った諸君は、これからいろいろな人生経験を積み重ねて、人間として成長し、新しい時代を担っていく責任がある。そのために天命(天授の使命)を与えられている。その天命を自覚して全うしていくことだ。それには人生哲学を持って、それに従って社会のために大いに力を発揮していってほしい。
私たちの人生の基本理念は、素直に、真面目に、真剣に生きることだ。上司、先輩、同僚などの意見や自分の良心の声にも耳を傾けて素直になることだ。陰日向なく真面目に行動することだ。いのちを輝かして真剣に事に当たることだ。しかし人生は楽しくなければならない。明るく、喜々として生きていこう。そのためには、2500年以上読み継がれてきた「法華経」を座右の書としよう。
■人生の目的は幸せになること
法華経には、人類が幸せになる「幸福道」が説かれている。個人と人類と共に幸せになる人生道である。それには天地宇宙に目を開き人類地球世界に目を開き、目に見えないものにも目を開き、共に生き共に栄えていく菩薩道の意識を持って生きろとある。あらゆるものの「いのち」を生かしている根本仏に目を開いて、このご本仏の大慈念と1つになって幸せになれとある。この法門を現代社会に分かりやすく示すために、この世に出られたのが日蓮聖人であり、それが南無妙法蓮華経のお題目である。南無妙法蓮華経は、人類の平和道であり幸福道である。新しい人生を出発した記念に、お題目とご縁を結んでいただきたい。(論説委員・功刀貞如)