オピニオン
2023年11月1日
欲心を減らす
今年も11月1日から2月10日までの寒壱百日の日蓮宗加行所(荒行)が始まりました。この荒行は、自由・生命・自我を鬼子母尊神に預けて行う修行であり、自らの「欲」を減らし、多数の修行僧がともに壱百日を乗り越える行です。
法華経28番目の教え「普賢菩薩勧発品」の中に「少欲知足」、少欲にして足ることを知るとあります。
「欲」とは、何もかも欲しいと思う心。大きな「欲」を持たず、今あることに満足をし、日々の生活を送ることが大切なのです。
食欲・財欲・名誉欲など、人は誰でも他人と比較をし、大欲のままに生きたなら、いさかいが起こり、国と国との欲の張り合いなら、戦争が起こり、多くの大切な命を失うことになるのです。
「南無妙法蓮華経」を唱え、大きな「欲」を少しでも減らし、他人のことを思う心を持って、皆ともに生きていきましょう。(青森県布教師会長・工藤裕雅)