オピニオン
2022年6月1日
争いのない社会を
江戸の小咄にこんな話があるそうです。
「信州の山の中で炭焼きをしている人が浅草の観音さまにお参りし、宿をとりました。そこで佐渡の海で漁をしている人に出会いました。2人は、お日さまはどこから昇ってどこに沈むか、という話になりました。信州の人は、山から昇って山に入ると言い、佐渡の人は、海から昇って海に沈むと言いました。お互いに一歩も引かず、喧嘩になってしまいました。そこで宿の番頭さんを呼んで、どちらが正しいかの判定を求めると、番頭さんは、太陽は屋根から昇って屋根に沈むと言いました」
その人その人の立場によって見方が違うのです。私どもは皆、自分が一番正しいと思っていますから、うまくいかないのです。
お題目を唱える私たち信仰者は、あらゆるものに対して敬いの心(合掌の心)で接し、ともに分かち合い、争いのない安穏な社会づくりに寄与しなければなりません。
