オピニオン
2020年12月20日
オリンピックを思う
平和の祭典と言われるオリンピックが延期されました。今までのオリンピックは、憲章を無視するように他国のことを思いやる人はわずかで、自国の勝利至上主義だったように私には思えます。
立派なスタジアムで歓声を上げて沸き立つのは、かつて古代ローマ帝国のコロッセオで格闘技に熱中した人たちと違わないようです。帝国周辺の地域では多くの人が富を搾取され、奴隷として貧しい生活を強いられました。現代でも発展途上国、多くの国では飢餓による苦しみ、嫉妬、などが蔓延し、テロ・戦争の原因となっています。
スポーツとは本来、純粋に楽しむものだと思います。勝利だけが目的ではありません。高校野球大会始め、全国でさまざまなスポーツ大会が中止となりました。今回のコロナウイルス問題は今一度立ち止まって、本来なんのために行うのか、目的、意味などを考えろという教え、警告でもあるのではないでしょうか。
(佐賀県布教師会長・辻雅英)
