オピニオン
2019年12月20日
本質は真心にあり
「お線香は何本立てれば良い?」「お焼香は何回するのが正しい?」と尋ねられることがあります。私は「お香は仏さまやご先祖さまに良い香りを捧げるためのものだから、数に拘ることはないのですよ」とお答えします。
法事などのときには「慣れない正座をしていると足が痛くなって『早くお経が終わらないかな』と思ってしまいます。それでは座って意味がありませんから、足は楽にして供養する心構えを持って臨んでください」と申し上げることにしています。
何事においても形を整えるのは大切なことですが、形に拘って本質を見失ったら意味がありません。私たちの生活や信仰でも同じことです。形よりも心が大切です。人間の本質とは真心、すなわち仏の心です。私たち1人ひとりの心の内に仏さまが宿っています。口に心にお題目を唱え、仏の心で日々の生活を送りたいものです。
(愛知県三河布教師会長・石橋宗昇)
