オピニオン
2019年12月1日
仏さまはすぐそばに
中学生の女の子 。難しい顔してタブレットパソコンをもって、ゲームでもしているのかな? 実は学習ソフトで勉強中だって。学校の連絡も宿題もメールで送信。先生も問題行動があればメールで教えてくれるし、学習相談にものってくれる。ペーパーレスで無駄がなく、早くて便利だとお母さん。別のお宅へ行きました。玄関を入ると楽しそうな笑い声。小学4年生の女の子とお祖母さん。卓袱台には鉛筆2本とナイフ。孫娘さんは入学以来、帰宅すると仏間のお祖母さんのところで、お母さんの帰りを待ちます。お祖母さんは学校での話を聞きながら、鉛筆を削ってくれます。高学年になってシャープペンシルを使うようになり、4本だった鉛筆が今では2本。お祖母さんは相槌を打ってゆっくり話を聞いてくれます。
お釈迦さまは「近しと雖もしかも見ざらしむ」 (自我偈)。あなたを見て、話に耳を傾け、喜んだり、悲しんだり。近くに仏さまはおいでなのに気づかないものです。
(愛知県名古屋市布教師会長・塩田宝裕)