オピニオン
2016年12月1日
現在の因・果
先日、かねてからの念願でありました曾祖父の出生地を訪ね、本家筋の方にも会うことができました。
会った瞬間、わが父の弟にそっくりな風貌に感嘆しました。血は争えないものです。
時代や環境の違いを超え、枝分かれした子孫に脈々と受け継がれているものはDNAの仕事ばかりではない何かが深く関わっていると思われます。私の後ろには幾千万もの父母たちがおり、私の先にもまた、幾千もの子孫がつながっております。ちょうど、鎖と鎖をつなげる1つのピースの様に私が生きています。その生き方にすべてが集約され、未来がかかっていると言えましょう。
『開目抄』に「過去の因を知らんと欲せば、その現在の果を見よ。未来の果を知らんと欲せばその現在の因を見よ」とあります。
苦しい時こそ、愚痴に腐ることなく、柔和忍辱の心で生きぬきたいものです。
(福島県布教師会長・菅原海淳)