オピニオン
2016年8月10日
お盆には…
「お盆ってご先祖さまはお墓から家に帰ってるんですからお墓は留守ですよね」と尋ねられました。お盆はご先祖さまを家にお迎えしますからそういうことになります。昔の人は留守のお墓は私たちがお守りしますから安心して家に帰っていて下さいという思いでお墓に参っていました。ですからお盆のお墓参りには留守番という意味がありました。家に誰も居ないことを留まって守ると書いて留守と言います。これは姿こそ見えませんが家には留まって守って下さるご先祖さまがおられるということです。普段家を留守番して頂いているのでお盆くらいは私たちがお墓を留守番しますということです。盂蘭盆とは自分勝手な行いはやがて自分に帰って来るという戒めの言葉です。温暖化など環境の変化に苦しむ私たちはまさに盂蘭盆の状態にあると言えます。命を繋いで下さったご先祖さまに感謝し自分勝手な行い反省し、盂蘭盆にならない生き方を考える時。それがお盆です。
(鳥取県布教師会長・都泰雄)