オピニオン
2015年5月20日
志を心得て
「凡夫は志ざしと申す文字を心へて仏になり候なり」(『事理供養御書』)
私たち凡夫が仏さまになるには高い志を持つことが大事だ、と日蓮聖人は言っておられます。他人、地域、社会、そして世界のために何か役に立てることはないか? こうした高い志を持つことが、人が仏になっていくためには重要な要素です。
日蓮聖人は「立正安国」=いのちの教え・法華経をみんなが承知して平和で安らかな世界を構築していこう、との志(課題)を生涯持ち続けられました。その崇高な志を大きな力として、大難4ヵ度、小難その数を知れずという苦難多きご一生をたくましく生き切られたのです。その日蓮聖人の教えとその実践は7百数十年後の今日にも及び、地球環境問題をはじめとして核、民族紛争などいろいろな課題が山積している現代、益々その重要性と有効性が認識されているようです。
(千葉県南部布教師会長・野坂法行)