オピニオン
2015年4月20日
この師匠にしてこの弟子
私たちはお祖師さまの弟子として恥ずかしくない振る舞いをしているでしょうか。
本堂でお参りを終えたKさんが隣の部屋に入って来て私を見つけると「いつもお世話になっております」と座ってご挨拶。すると「あっ」と急に立ち上がって出口近くに座り直しました。
「どうされたのですか?」と聞くと「(お祖師さまのいらっしゃる本堂側の)上座からご挨拶してしまい失礼しました」とのこと。私はこの時Kさんの振る舞いに胸を打たれ、それ以上にKさんの日本舞踊の師匠Mさんの偉大さを感じました。Mさんは信仰については非常に厳しい方で、私を「お坊さん」として育ててくれたような人です。
後日Mさんにこの一件を話すと「お上人、そりゃ当り前のことです」と事無げに話されました。この師匠にしてこの弟子あり…です。
お祖師さま、師匠の弟子として、父母の子として胸を張って感謝の日々を送りたいものです。
(神奈川3部布教師会長・上谷泰雅)
