オピニオン
2013年3月10日
身近な人を大切に
短大の教授をしていた檀家の女性が病気で急逝した。69歳であった。その方の日記帳最後の頁に次のような新聞の切り抜きが貼ってあった。
私たちは生まれてから死ぬまでに
何人のひとにめぐり逢うのだろう
無数のような気もするが
実はほんのわずかな数 そしてさらに
その中で この人と逢えてよかったと
思えるひとが たとえひとりでもいれば
それは幸福ということになる
あなたに逢えてよかった
あなたと同じ時に 同じ地球の空気の
中にいてよかった
ぼくはあなたにそういいたい
(やなせ・たかし)
亡くなる日も母を亡くした教え子に励ましの葉書を出していた。自分のまわりにいる身近な人を大切にして優しくするのが、いのちに合掌の心だ。
神奈川一部布教師会長 鈴木 浄元
