オピニオン
2021年5月1日
なろう、なった、その次は
「信頼される僧侶になろう」「尊敬される僧侶になろう」「人の心の痛みのわかる僧侶になろう」「社会から必要とされる僧侶になろう」。これは私が身延山で信行道場という、日蓮宗僧侶の資格を得るための修行の折に、主任先生から賜った言葉です。以来、座右の銘としています。
「僧侶」の部分にそれぞれの立場「人」「親」「子ども」「孫」「姉」「弟」「夫」「妻」「先生」などに置き換えるといかがでしょうか。できている人もいれば、難しい人もいるかと思います。
ここでは「なる」のではなく、この「なろう」と精進し続ける心持ちが求められています。「なろう」と心を奮い立たせるのですが、これがなかなか。そして最近ふと「なった」後はどうなるのかと素直な疑問が芽生えました。
「なっても」「なり続ける」という厳しい次があることに気づかされました。皆さまと一緒に善き心を受け持ち続けてまいりたいのもです。
(千葉県西部布教師会長・木村順誠)