オピニオン
2021年4月10日
平らかなるは人なり
昨年から続く新型コロナウィルス感染症のため私たちの生活もすっかり様変わりしました。「会いたくても会えないつらさ」が「会えるのに会わないつらさ」に変わり、自粛生活が続く中でストレスが溜まり、些細なことで他人を責め、家庭内で暴力を振るうケースが増加しています。
いま注目されているプログラムに「アンガーマネジメント」というものがあります。直訳すると「怒りを管理する」ということになり、怒りに振り回されず上手に付き合うことを目標としています。その基本は「カッとなったら6秒待つ」というものです。怒りのピークは6秒といわれ、それを過ぎると怒りの衝動は収まっていきます。逆に6秒の間に行動を起こすと、思っている以上の言葉や攻撃を相手にぶつける結果になります。
日蓮聖人は「瞋るは地獄~平らかなるは人なり」と示されています。苦しい世相にあっても仏の心で、仏の世界を作っていきましょう。(北海道東部布教師会長・森脇智亮)