オピニオン
2020年10月1日
♪縦の糸はあなた~横の糸は私~♪
題名は、中島みゆきさんの『糸』の歌詞です。「お経」のことをインドの言葉でスートラといい「縦の糸」を意味します。「横の糸」はタントラといい、補佐する・補うという意味。お釈迦さまが亡くなられ百年くらい経った頃に初めて教えが弟子によって「如是我聞(このように私は聞きました)」と文字として板切れに書き残されましたが、その板がバラバラにならないように「縦の糸」で繋がれたことに由来します。布を織りあげる時「横の糸」を「縦の糸」が補い補佐して布は織り上がります。なので「縦の糸」はとても大切です。このことは家庭・学校・会社・世の中全てに当てはまると思います。私たちがイキイキと生きるためにも「縦の糸」となる教えが必要ということでお釈迦さまの教えがインドから中国に伝わった時に「経」と訳されました。時には私が「縦の糸」となり「横の糸」となることもあるでしょう。「仕合せの糸」を紡ぎ毎日を送りたいものです。
(鳥取県布教師会長・都泰雄)