オピニオン
2018年10月1日
幸せのお裾分け
いま、世間ではヨガや瞑想がエクササイズとして流行している。当山でも寺ヨガを行っている。
先だって気になる記事を目にした。ヨガや瞑想をエクササイズとして行っている人は、利己的になりやすい傾向があるというものだ。記事には、様々な研究成果をふまえたうえで、欧米ではヨガや瞑想は宗教性を切り離され「自分だけの健康」という現世利益だけを求め過ぎ、他者を軽視する傾向にあると警鐘を鳴らしている。個人主義が基本の欧米だから日本は関係ないと安心はできない。そしてヨガも瞑想も宗教性という根幹を失っては、本来の高みは見えない。そこで1つ足してほしいのは「常求菩提 華化衆生」だ。これは私の一部造語だが、意味は「自らは常に向上を求め、周りの人を華のように笑顔にかえる」。自分の健康という利益だけではなく、周りの人に幸せというお裾分けをしてほしい。ここからヨガや瞑想を始めてはどうだろうか。もちろん唱題行も。
(愛媛県布教師会長・讃岐英昌)