オピニオン
2016年10月1日
おかげさま
あるアンケートで、美しいと思う大和言葉の上位5番のうちに「おかげさま」が入っていたそうです。「おかげさま」はよく日常で使う美しい言葉ですね。では何に対しておかげさまなのか、その1つを考えてみましょう。
ここに私という人間がいます。ここにいるということは、両親をはじめご先祖さまがいなければ成り立ちません。私を花に譬えるならば、その花が咲くにはしっかりした「根」が必要です。日頃目には見えないけれど私という花を咲かせるために栄養分を送って支えてくれる「根」、それはご先祖さまです。代々受け継いだ「いのち」に感謝しましょう。そして、ご先祖さま、もっとつきつめれば一切衆生の親は仏さま(お釈迦さま)です。だから私たちは「ほとけの子」。仏さまはいつも私たちを見守っていらっしゃいます。私たちはおかげさまの気持ちを忘れず感謝のお題目を唱えていきましょう。それが「いのちに合掌」です。
(福岡県布教師会長・大坪正志)