オピニオン
2016年3月1日
一番大事な言葉
お釈迦さまがお説きになったお経は、8万もあります。最重要なお経は「法華経」です。これは当のお釈迦さまのご意見。法華経の中で一番大切な章は16番目の「如来寿量品」の「お自我偈」。そこの一番大事な部分は結びの「毎自作是念 以何令衆生 得入無上道 即成就仏身」。「つねにみずから是の念を作す。何を以てか衆生をして無上道に入り、速かに仏身を成就することを得せしめんと」これは「毎自作是念の悲願」といって、永遠の存在であることを明かされたお釈迦さまが「あなたを私と同じ仏にしてやろう」という誓願です。
これにたいして「ありがとうございます。お釈迦さまのお誓いを信じ、仏になれるにふさわしい存在にならせていただきます」という私たちの信じて受けとめる感謝の言葉が「南無妙法蓮華経」なのです。自分がグレードアップするのです。私たちにとって一番大事な、言葉を越える言葉です。
(京都府第1部布教師会長・大西秀樹)