オピニオン
2015年9月20日
星は多けれども…
秋の夜長。皆さんは何を思うのでしょうか? 空を見上げれば満点の星。一つひとつにそれぞれの星々の煌きがあり、とても美しいですね。しかし、日蓮聖人のお言葉に「星は多けれども大海をてらさず」とあります。どんなに綺麗で素敵な星々が多数集まっても、夜の大海や闇の大地を輝かせることはできません。日月の光明だけが幽冥を除いてくれるのです。そのとおりだと思いました。
そこで、このお言葉の続きがどうしても知りたいと思いました。しかし、ご遺文やお手紙の名称が解らないと続きは当然見つからないのです。困りました。自分自身の勉強不足を恥じましたが、ならば全ご遺文を拝読させて頂こうと決意して月日が経過してしまいました。苦労しましたが…。
やっとやっと出会えました。昭和定本遺文の『九郎太郎殿御返事』(第2巻1602頁)です。
「但南無妙法蓮華経の七字のみこそ仏になる種には候へ」と続いておりました。生涯忘れません。
(静岡県東部布教師会長・植木和久)