全国の通信記事
2024年1月30日号
山梨3 総代研修会
【山梨三】檀信徒協議会(金丸忠仁会長)は1月30日、南アルプス市飯野「桃源文化会館」を会場に「総代研修会」を開催し、管内寺院総代92名がこの研修会に出席した。
長野県伊那市遠照寺住職、松井教一師により『私の出会った仏さま』という演題のもと人生で仏縁により出会った方との関わりを交えながら講演を行った。
法華道―長野県富士見町若宮で甲州街道から分かれ、入笠山東山腹を登り大阿原湿原―仏平峠―荊口―山室を通って伊那市長谷、非持に至る全長22キロの道は平安時代以来甲斐の国と信州高遠を最短で結ぶ重要な道で、この道を通して法華経・日蓮宗が伝えられたことから「法華道」と呼ばれてきた。
しかしこの法華道は道が見えないほど荒廃していたが、その実態に心を痛め、定年後法華道の復興を思い立ち唯ひとりで整備をはじめたのが北原厚さんであった。
北原氏は法華道のある芝平出身で幼き頃より信仰の厚い家族とともにお題目の中で生きてきた。
自身の信仰する法華経・お題目に縁のある道の復興を自身の使命とし、全身全霊で法華道の復興に取り組み、毎日毎日笹薮を刈り続け、10年間かけて整備した。
とにかく法華道を残したい。その想いだけだったという。
現在ではトレッキングコースとして全国から登山客が訪れている。
ひとりの法華経・お題目への想い、故郷への想いが仏縁となって、法華道は未来に語り継がれ、歩き続けられるだろう。
参加者の中には「春になったら山梨と長野の法華経信仰を繋いできた法華道を歩いてみたい」と話す方もいた。
法華経の縁はいろんな形で繋がれていくのだろう。
2023年11月14日号
山梨3 護法団参
【山梨3】宗務所(岡本正富所長)と檀信徒協議会(金丸忠仁会長)が11月14日、15日1泊2日で護法団参を行った。
新型コロナウイルスの影響により、令和2年度の護法団参から毎年中止を余儀なくされてきたが、5類移行措置が取られたことで久しぶりの開催に至った。檀信徒、教師合わせて87名の参加者が集まり、バス3台で静岡県浜松市東区天竜川町の長光山妙恩寺(山澤英伸住職)、愛知県名古屋市昭和区駒方町の大乗山法音寺(鈴木正修住職)を参拝した。
妙恩寺は九老僧の一人、日像上人が開いた古刹で、大河ドラマでも話題の徳川家康ゆかりの寺である。山澤住職から遠州の法華信仰と題して、寺の開山から徳川家とのつながりまで、時折笑いを交えながら説明を受けた。さらに山澤住職のご厚意により、日蓮聖人御真筆の曼荼羅をはじめ、貴重な寺宝も公開され、参加者らは食い入るように見学していた。
法音寺は明治42年、始祖・杉山辰子先生が仏教感化救済会を創設されたことに始まり、社会福祉法人を運営する寺でもある。鈴木住職からは法音寺の運営理念、寺として社会福祉活動に注力するきっかけと熱意を丁寧に説明頂いた。
参加者からは「歴史も趣も違う寺に参拝できたことが良い経験になった」「久しぶりの開催を心待ちにしていた。またみんなで参拝ができて嬉しい」などの声が聞かれ、コロナ禍の沈黙を破るように賑やかな護法団参となった。
2023年11月11日号
山梨3 護法統一信行会
【山梨三】山梨県第三部では、九月十六日南アルプス市福王寺(杉町智元住職)、十月七日同市報恩寺(佐野顗誓住職)、十一月十一日同市妙行寺(矢沢晋正住職)に於いて、宗務所(岡本正富所長)と檀信徒協議会(金丸忠仁会長)の共催により、管内四師会、寺庭婦人会、たちばな和讃会の出仕のもと令和五年度護法統一信行会を開催し、僧侶檀信徒合わせて百五十名が参加した。
統一信行会では初めに、たちばな和讃会の会員十名による和讃奉詠が行われた。会員たちの声と団扇太鼓を打つ音が開催寺院の本堂の中に響き渡り、日頃の練習の成果に参加者たちは聴き入っていた。
つづいて、布教師会会員による法話が行われ、それぞれ自身の今までの人生経験を元に、「いのちに合掌」や信仰の在り方について参加者たちに語りかけた。時折織り交ぜられるユーモアのある語り口に参加者たちは、大きな笑い声をあげながら聴き入っていた。
法話の後には、開催寺院住職を導師に、声明師会、修法師会会員の出仕で法要と唱題行が行われた。参加者全員の読経と唱題の声、そして修法師たちの力強い修法の声が堂内に響き渡り、参加した檀信徒と共に宗祖への報恩と益々の信行増進を誓った。
参加した檀信徒は「数年ぶりに大勢の参加者と一緒にお題目を唱えることができた。この気持ちをしっかりと次の世代にも伝えていきたい」と笑みをこぼした。